PENTAX FA77mmF1.8Limited は、独特な空気感を撮れる貴重なレンズだ。

Scroll down to content
開放で奥の白のポールにピントを合わせました。
開放で奥の白のポールにピントを合わせました。

まぁね…元々中望遠レンズが好きなので、FA77mmF1.8Limited(FA77)では、開放気味に撮ってボケ感を効かせた写真ばかりを撮って少年みたいにキャッキャ言っていましたが、カラダは爺さん、ココロはおじさんのワタクシは最近になって、やっとFA77で絞り気味に撮る楽しさを感じられるようになりました。

こんな感じで開放で撮って、トロッとボケさせるのが大好きでした。
こんな感じで開放で撮って、トロッとボケさせるのが大好きでした。

近くの被写体を開放で撮れば前後のボケで幽幻な雰囲気を作りやすく、今まではそれがFA77の世界観だと勝手に思っていたのですが、今回はあえて近くは絞って、中距離以上は開放で撮っていきました。

F13 ハイライト部分にはフリンジは出ていませんが、ゴーストが少し出ています。でもそれも味なんです。。
F13 ハイライト部分にはフリンジは出ていませんが、ゴーストが少し出ています。でもそれも味なんです。。

その都度、露出は変えていますがホワイトバランスはPENTAXお得意のAWBです。うん、歩き慣れた場所の風景が、独特な雰囲気に撮れていると思います。

こんなFA77の楽しみ方もあったのかと、再確認できましたね。

開放です。白昼夢っぽい、幽幻な雰囲気に写っていますね。
開放です。白昼夢っぽい、幽幻な雰囲気に写っていますね。

それはやはりFA77の類い稀な描写力…いや違うな…雑味のある描写力と言うべきか…DFA☆50mmF1.4とは違う、ギリギリの良い悪いの境目に接している画を叩き出すからだと思います。

F13まで絞りました。蜘蛛の巣に収差が出ていますが、それがいい味になっています。
F13まで絞りました。蜘蛛の巣に収差が出ていますが、それがいい味になっています。

人によれば、FA77は収差の激しい古い設計のレンズだというし、別の人はその場の空気感まで写す類い稀な銘玉とも言う。

つまり、癖がある、面白いレンズだと言うことだ。

F5ほど絞ると、解像度はかなり上がりますね。また背景のボケが美しい。
F5ほど絞ると、解像度はかなり上がりますね。また背景のボケが美しい。

実を言うとワタクシは、FA Limitedレンズは31mm、43mmとこの77mmと全てコンプリートしていたのだが、77mm以外は全て手放したのです。

F8 細かい描写も難なく写しています。
F8 細かい描写も難なく写しています。

それではなぜFA77のみ残したのかと言えば、 どの絞りでも美しく、雰囲気のあるボケを出してくれるのが、たまらなく好きだからです。

F7.1 光陰礼賛。光と陰の織りなす雰囲気が好きです。
F7.1 光陰礼賛。光と陰の織りなす雰囲気が好きです。

中距離の画を開放で撮っても眠い画にはなりにくく、独特の幽幻な雰囲気を醸し出してくれます。最近になって色収差を極限にまで抑えているVoigtlander APO-Lantharレンズを使っているので、写りの違いはよく分かるようになりました。

F5 猫にも表情があるんですね。ちょっと悪っぽい顔しています。
F5 猫にも表情があるんですね。ちょっと悪っぽい顔しています。

もう一つFA77使って思うことは、写りにドラマ性を感じる…と、いうことでしょう。

開放です。光を美しく拾ってくれるレンズです。
開放です。光を美しく拾ってくれるレンズです。

ええ…もちろんドラマ性を感じているのは、撮り手のワタクシであって、他人様が見れば違うのかも知れませんが、FA77の写りの中にある収差という程よい雑味が、写し出した写真にドラマ性を帯びさせているのでしょう。

F9でパンフォーカスに撮りました。今年は雨が多いので、水量も多く、瀬音が聞こえて来るように写っています。
F9でパンフォーカスに撮りました。今年は雨が多いので、水量も多く、瀬音が聞こえて来るように写っています。

そこで思うのが、カメラヲタは100人いれば100通りの好みを持っていて、どのカメラやレンズが好きなのかは、それぞれの思いを大事にするべきだし、赤の他人からとやかく言われる筋合いはないということです。

F14 実際にはもっとシャドーは起こせますが、雰囲気重視で仕上げました。
F14 実際にはもっとシャドーは起こせますが、雰囲気重視で仕上げました。

ワタクシは、各種収差のないクリアな写りを好む反面、コントラストの緩い写りを気にいることもあります。

F3.2 猫の浮き上がり方が絶妙なF値で撮れたと思います。
F3.2 猫の浮き上がり方が絶妙なF値で撮れたと思います。

まぁLightroomなどで色々と設定を詰めていけば、自分好みの画を出せますが、やはりカメラから直接に自分好みの写真を得られるのは、気持ちのいいものです。

キチキチに入った前玉が、只者ではない雰囲気を醸し出しています。
キチキチに入った前玉が、只者ではない雰囲気を醸し出しています。

今更ながら癖の強いレンズの一つになっているFA77は、これからも事あるごとに持ち出していこうと思います。

今回の機材 PENTAX K-1 Mk2 + smc PENTAX-FA 77mm F1.8 Limited

2 Replies to “PENTAX FA77mmF1.8Limited は、独特な空気感を撮れる貴重なレンズだ。”

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。