
ええ、実を言うとちょっと前にPENTAXのサイト内のアウトレットで、HD PENTAX-FA35mmF2(FA35)をゲットしていたのです。

だってね…売り出しがマップカメラよりも12000円ほど安くて、ポイントもいくらかあって、30000円を切るお値段で手に入るのです。これは、アウトレットに出品されているという屈辱からレンズをレスキューするためにも必要な処置ですね。

それと、今までは手持ちのPENTAXのレンズは、DFA☆50mmF1.4とFA77mmF1.8Limitedの2本しかなかったので、やはり広角レンズも必要だと思い、FA35を手に入れた次第です。

ホンネは、HD版のFA31mmF1.8Limitedもいいなぁ…と思っていたのですが、値段がね…三倍以上違うワケなんですわ。

こんな事になるなら、smc版のFA31mmF1.8Limitedを手放すのではなかったと後悔をしましたが、隠れスターレンズと名高くもあるFA35は、ピント面の優しい写りも中々良さそうなので、期待を込めてファーストショットに行きました。

うん、思った以上に開放で撮った時のピント面はかなりゆるい描写ですね。まるでAFがちゃんと合焦していないみたいです。
え?それはキミの腕が悪いからだろうって?…いやいや、F2ぐらいの開放値でAFぐらいちゃんと合わせられますって…。。

元々FA35は、20年前に発売された smc PENTAX-FA 35mmF2ALをHD化したレンズなので、レンズ構成などは同じです。つまり、現代レンズみたいに開放で撮ってもピント面がカリカリに写って、そこから自然にボケが広がっていく…という描写ではなく、開放ではピント面から優しく写り、絞るに従ってシャープ感を増すように作られている様です。

そんな訳で、ちょっと開放時での撮影ではモヤモヤが出るので少し絞って撮って行きました。
すると…ちょっと緩いピント面が広がって、独特の優しい雰囲気に写りますね。

ボケに関しては、ワタクシ好みの滲むような上品なボケで好感が持てます。ボケを使ったピント面と背景との分離も自然であり、積極的に手前から中距離までにピントを合わせてボケの描写を楽しみたくなるレンズです。

色のりに関しては、雨上がり直後の植物の青くさい匂いが沸き立つような写りで、思った以上にコッテリとしています。背景や前ボケの滑らかさと相まって素敵です。

レンズ自体の見た目もHD版になってリファインされて、K-1 Mk2にマッチするカッコイイデザインになりました。うん、安いレンズだが安っぽさを感じないぞ。

今まで使ったことがない描写をするレンズというのが、ちょこっと使っただけの所感です。今後は違ってくるかも知れませんが、新しい写真表現ができそうな写りを期待できそうです。もっと使い込んでいこうと思います。
今回の機材 PENTAX K-1 Mk2 + HD PENTAX-FA 35mm F2